健康のためには欠かせない成分⁉︎ オメガ3脂肪酸とは?
「オメガ3脂肪酸」という名称は聞いたことがありますか?
オメガ3脂肪酸とは不飽和脂肪酸であり、私たち人間にとって欠かすことのできない必須脂肪酸です。
不飽和脂肪酸は魚や植物の油脂で、人の体温よりも融点が低いため血液の中にきれいに溶けます。
このことから血液のサラサラ効果を期待することができます。
しかしながら、このオメガ3脂肪酸をはじめとした不飽和脂肪酸を私達は体内で合成することができません。
したがって、食事やサプリから摂取する必要がある脂肪酸になります。
一方、飽和脂肪酸はというと動物の油脂であり、人の体温よりも融点が高いため、血液の中で固まりやすく血液ドロドロの原因にもなります。
この飽和脂肪酸は、私達の体内で合成することができる脂肪酸です。
オメガ3脂肪酸は人体のひとつひとつの細胞にある細胞膜にとっては欠かすことができず、健康維持に不可欠な成分です。
その優れた働きを3つに分けて説明していきたいと思います。
血管、血液を改善する効果
オメガ3脂肪酸の中には、DHAとEPA、α−リノレン酸の3つ成分があります。
α−リノレン酸は体内でDHAやEPAに変換されます。
主に血管を丈夫にしてサラサラにする効果があるのはEPAの方ですが、相乗効果があるのでDHAと同時にとることが大切です。
DHAとEPAは赤血球を柔らかくして、血中のコレステロールや中性脂肪を下げる効果があります。
そのため身体の隅々の毛細血管まで血液を行き届かせるため、動脈硬化、高血圧の予防にかかせません。
DHAは毛細血管そのものの柔軟性を高め、EPAが血液粘度を改善して血管の内壁のかたまりを溶かす効果により血栓をできにくくします。
こういった血中の脂質バランスが整うことで健全な状態になり、スムーズな血流が心臓の負担を軽減し心血管疾患の予防に効果が期待できます。
悪玉コレステロールや中性脂肪が減少して血液サラサラ効果で、全身に栄養と酸素がいきわたり代謝を促進します。
その上で脂肪の燃焼を促進させるため、ダイエット効果も期待できます。
汚れたドロドロ血液や血流停滞により、やせにくい体質になってしまいますが、これはダイエットに対する効果だけでなく病気を予防するということにも効果が期待できます。
血液が若返ることにより、肌のくすみ、肌荒れ、シワなど美肌効果も期待できます。
生活習慣病を予防する効果
生活習慣病には、日常から体内に摂取している脂質が大きく影響します。
肉食による過剰な飽和脂肪酸の摂取は、悪玉コレステロールを増やす原因になり、動脈硬化を起こす危険性があります。
オメガ3脂肪酸は不飽和脂肪酸で、オレイン酸が代表的なオメガ9系やリノール酸のオメガ6系も良質の脂肪酸です。
かつて注目されていたリノール酸のオメガ6系は、現代食の過剰摂取によりアレルギーの原因、善玉コレステロールの低下の原因になるともいわれています。
オメガ3脂肪酸にはガンの抑制効果が期待されています。
特にEPAから作られる抗炎症物質がガン細胞の生成を抑える働きがあります。
また抗ガン剤、放射線で傷ついた組織の炎症を軽減します。
女性特有のガンの発生に、女性ホルモンの影響が明らかになっています。
その女性ホルモンの分泌に脂肪酸が関わっています。
脂質の多い肉食で血中コレステロールが増え、肝臓や副腎に送られステロイドホルモンにかわる際、女性ホルモンも生成します。
女性ホルモンの分泌過剰が、乳ガンや子宮ガンを引き起こしやすくなると言われています。
乳ガンは、オメガ3系のα−リノレン酸濃度が高いほどリスクが低くなると言われています。
脳や神経に対する効果
DHA、EPAどちらも私たち人間には必要不可欠ですが、脳にはDHAが効果を発揮します。
DHAは、脳神経細胞に入っていける数少ない物質のひとつです。
脳にある血液脳関門を通過して、脳神経細胞を活性化させます。
神経細胞のニューロンが柔軟になり神経伝達物質が活性化されて、記憶や学習能力が高まると言われてます。
脳の発達に優れた効果が期待できるため、オメガ3脂肪酸は母乳や粉ミルクにも含まれています。
認知症には、血管が原因でおこる脳血管性認知症と、脳内の海馬、側頭葉の萎縮で発症するアルツハイマー病があります。
DHAがアルツハイマー病に、EPAが脳血管性認知症に効果があります。
DHAの神経伝達物質のセロトニンの利用効率を高める作用が、うつ病など精神疾患の改善に効果があります。
うつ病の治療における医療機関の処方でも、セロトニンに作用する成分が含まれているほどです。
DHAは薬と違って副作用はないと言われています。
また眼球の網膜に含まれる脂肪酸の約50%はDHAであり、網膜や視神経の正常な働きにもかかせない成分です。
EPAも血流促進で眼精疲労の改善サポートをしています。
最後に
以上のように、オメガ3脂肪酸は人の細胞膜を構成している成分のため、不足すると健康維持に大きな影響があります。
細胞膜が栄養吸収や老廃物の排出、ウィルスや細菌の侵入を防ぎ、あらゆる働きを担っています。
DHA、EPAは年齢に関係なく必要となる成分ですが、中高年になるとさらに重要な必須成分になります。
DHA、EPAの効果を充分に得る場合は、そのままサプリメントとしてオメガ3脂肪酸を摂取した方が早いこともあります。
体内に酵素が少ないとα−リノレン酸をたくさん摂取しても、DHA、EPAに変換されないことがあるからです。
以上のように、不飽和脂肪酸の摂取を意識して健康を気遣っていきたいですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。