コロナ対策には石鹸で手洗い⁉︎ アルコール消毒⁉︎ どっちがいいの？

新型コロナウイルス対策は行っていますか？

しっかりと手を洗ってますか？

私もそうですが、疑問に思ったことがあります。

「手洗いをしましょう。」「店内に入る前にアルコール消毒をしましょう。」

どちらもウイルスを除去する効果があることはわかるのですが、どちらが効果的なのでしょうか？

使い分けなどはどのような時に行われているのでしょうか？

 

今回は、石鹸手洗いとアルコール消毒の違いを含め、ウイルスが付着した手や指が粘膜に触れることよって起こる感染の防止についてお話ししていきたいと思います。

 

 

感染の仕方

 

新型コロナウイルスにはどのような経路で感染するのか？

もうほとんどの方はご存知だと思いますが、一応お話ししておきますね。

 

大まかに分類すると、２つの感染の仕方に分けることができます。

 

まず、感染者が咳やくしゃみをしたときに飛び出す飛沫を直接吸い込んだときです。

いわゆる「飛沫感染」です。

そして、もうひとつがウイルスが手や指に付着している状態で、口や鼻などの粘膜に触れることによって、いわゆる「接触感染」することがわかっています。

 

そのため、この接触感染を防止するには、手洗いをすることが重要になります。

 

 

手や指のウイルスを除去する

メディアによる報道で、既に多くの方が手や指に付着したウイルスを除去するために「手洗い」や「アルコール消毒」を行っていると思います。

一部で営業を再開したお店などでは、入店時にアルコール消毒をお願いしているお店もありますし、過激なところではアルコール消毒をしなければ、入店を断るお店もあるほどです。

 

しかし、感染してしまった方の中には、手洗いなどの感染防止策を徹底していたにも関わらず、感染してしまった方もいます。

実際、手洗いやアルコール消毒はどのくらい有効な感染防止策なのでしょうか？

もしかしたら、手洗いやアルコール消毒をしても、ウイルスを除去しきれていない可能性もあるのではないでしょうか？

 

 

手洗いとアルコール消毒

 

周知の事実ですが、水道水のみによる手洗いより石鹸を使用した手洗いの方がウイルスの除去効果は高いです。

そして、ササっと石鹸で洗うより、よく泡立て爪や指の間まで念入りに洗った方が良いのは言うまでもないことだと思います。

一方で、手や指についたウイルスを除去するにはアルコール消毒という手段もあります。

どちらがより有効なのでしょうか？

 

実は、アメリカ疾病管理予防センター（CDC）が公開したガイドラインによると、石鹸での手洗いよりアルコール消毒の方を優先することを推奨しています。

 

それは、以下の４つの理由からなります。

 

①石鹸は手に優しいとは言い切れない

 

石鹸を頻繁に使用していると、慢性刺激性接触皮膚炎を起こすことがあります。

石鹸を仕事上よく使用する看護師の約25％が皮膚炎症状を訴え、約85％が皮膚障害を経験しているという報告があります。

皮膚炎が起きた手には、ブドウ球菌などの細菌が付着することにもつながる恐れもあります。

 

②アルコール消毒の方が時間を短縮できる

 

手を清潔に保っておくために要する時間を短縮できるなら、手洗いの遵守率を改善できるからです。

手軽に短時間で洗浄作業を行えることで、常に清潔を保っておくことが可能となります。

 

③アルコールは手や指を迅速に乾燥させる

 

ある研究によると、菌数の多いタオルをに接触した後、無菌状態のタオルに触れると接触時に手が乾いている状態のときよりも、湿っていたときの方が無菌状態のタオルに付着する菌数が多くなることがわかりました。

水で洗い流す石鹸による洗浄方法だと、どうしても少し手が湿ってしまいます。

また、洗浄後に拭き取るタオルなどにもウイルスが付着していた場合、せっかく洗った手に付着してしまう恐れも出てきます。

アルコール消毒であれば、迅速に手を乾燥させることができますし、タオルなども使用しないので感染リスクも下げることができます。

 

④アルコールの方が石鹸洗浄よりも殺菌力が強い

 

これは、大きな理由です。

ある研究によると総合病院に勤務する約30％の看護師の手に約4,000個の黄色ブドウ球菌が付着しており、約40,000個のグラム陰性桿菌が付着していたという報告があります。

つまり、日頃から手を清潔に保っている看護師でさえ手に菌が付着していることがあるということです。

15秒かけて石鹸と流水による洗浄を行ったとしても、皮膚にいる細菌数は4分の1から12分の1程度にしか減少しないとも言われています。

30秒でも多くて630分の1の減少です。

 

一方、アルコール消毒では約3000分の1にまで減少させ、1分後には100,000分の1にまで減少させるという報告もあるのです。

このことからもアルコール消毒の方を推奨しているのでしょう。

 

 

最後に

 

人間は無意識のうちに目や口、鼻などの粘膜に触れています。

その頻度は思っているよりも多く、1時間に23回というデータもあります。

つまり、ウイルスの感染を防止するには、常に手を清潔に保っておく必要があるのです。

 

しかし、石鹸による洗浄も有効ではありますが、一度の洗浄に要する時間や洗い場まで移動しなければならないことを考えると、手軽でその場でできるアルコール消毒の方が便利に思います。

まして、殺菌力が高いとも言われるのですから尚更です。

 

感染防止のために、アルコール消毒液を携帯してみてはいかがでしょうか？

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。